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Su-Pod誕生物語⑤ -高度情報化社会に翻弄された悲しい純朴陶芸家-
Posted on 2014.10.30(Category:大器の器オリジナル作品について)
そんな分けでSu-Podです。(詳しい商品ページはこちら)
『水琴窟専門』と謳っていますが今日はSu-Podです。
陶製のスマートフォンスピーカーです。
すっかり前回の誕生物語④から時間が経ってしまいました。
約一ヶ月ぶりです。
前回やっとSu-Podの製作までの道のりが終わりました。
今日でこの誕生物語も最終回です。
製作してからの変遷をお話したいと思います。
その山中陶土さんの山中音土を使い自分のスマフォラジオライフを広げる為に、
そして商品化する為に作った第一号がこれです。
後ろの金魚は関係ありません。
立方体の石膏型を作りそれに土の板を張り合わせる方法で作りました。
正直いい出来です。
形も面白いと思います。
一緒に作った職人さんと自画自賛しました。
しかし・・・あまりにも製作に時間が掛かります。
職人さんの時給を考えたら値段つけられないくらい手間と時間が掛かります。
量産する体制を整えたら流通出来る商品になったかも分かりませんが一体どうしたら
ヒットして流通するのでしょうか?誰か教えて下さい。
Su-Pod1号機は10個程作ってSNSの知り合いさん達に売りました。
今残っているのはこの写真の2個だけです。
到底割に合わない値段で売りました。
商売は難しいです。
これではいかんと量産を考えて作ったのがこれです。
どんぐりではありません。
山中音土を泥漿(泥の水飴の様な状態)にして型に流し込んで作る"鋳込み"製法で作った
2号機です。
しかし1号機よりさらに手間が掛かる事になりました。
型から抜いた時点で物凄く薄く自重で底が潰れてくるのです。
そのため底にスポンジを引いてやらなければならず
場所も取るため全く仕上げができません。
結果1号機の倍の値段になりました・・・。
これはまだ1個も売れていません。
売れる前に生産中止です。
そして次が
この形です。
これは正式な名前はSu-Pod Earと言います。
音が出る部分が耳みたいだからEarです。
大本の形は急須の石膏型を利用しています。
急須はそれ専門の職人さんがうち(壷八)に居るくらい『大器の器』の得意分野です。
独自の作り方をしなけりゃあかん。と頑なに思っていましたが全然そんな事ありませんでした。
ベテラン職人さんの技と昔から使っている技術を活かして商品にしていけばいいのです。
いきなり新しいものなんて天才でもなければ出来ません。
どう考えても『大器の器』に天才はいません。
これで商品としてちゃんと生産出来る物になりました。
Su-Pod miniEar(白)の全体のフォルムです。
斜め前
正面
横
後ろ
充電穴を開けています。
ちょっと上から
底です。
一つ一つしっかり削って整えていますので設置する場所にキズは付きにくいです。
税込7,452円です。
宣伝です。隙あらば宣伝です。
買い物ページはこちらです。
こういった紆余曲折を通じて今のSu-Podになっています。
元はと言えば自分のスマホ選びの失敗から始まった事です。
商品の出発点なんかそんなもんです。
人生の8割のキャリアは偶然から始まるとどっかの大学の教授が言っていました。
『大器の器』が作っているモノなんか全部"偶然"です。
Su-Pod誕生物語(完)です。
皆様ありがとうございました。
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