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水琴窟の"水音"を訪ねる旅(4)奈良 當麻寺西南院
Posted on 2014.09.08(Category:水琴窟と水鉢について)
第四回は奈良は葛城にある
『當麻寺 西南院』です。それではスタート。
【取材日 平成26年8月30日】
奈良県は當麻寺です。
10年程前に近くに住んでいた事があります。その頃はまだ当麻町でした。
結構な田舎です。しかし今回初めてお寺に行ってこんな国宝だらけの
凄い所だと初めて知りました。
そんな凄いお寺なのに駐車場が人間の良心に頼っている構造です。
さすがです。仏の前でやましい事をする人間なんていないという考え、
ひいては人を疑う事自体が仏道に背くという事なんだと思います。
ある意味"完全なセキュリティー"です。
私、場所がいまいち解らず、この横の北門から入りました。
静かなこの横の道を歩いて行くと。
で~んと西塔及び本堂が見えて来ます。
本堂!!!
講堂!!!
金堂!!!
これらの中には勿論国宝、重文が山の様にあります。
しかし仏前という事もあり撮影は禁止です。
またこれは"水琴窟"の旅ですので中は実際に行ってお楽しみ下さい。
しかし・・・物凄いです。わたしは仏教の事は詳しくありませんが、単純に見ただけで震える様な
感動がやって来ます。
日本人なら見ておくべきだと思います。
そして目的の"水琴窟"の音探訪です。
當麻寺の水琴窟はここにあります。
『當麻寺西南院』です。當麻寺の寺院内庭園です。
もう門の前に水琴窟って看板出しちゃっています。
入ってみましょう。
すぐに蓮が沢山お出迎えをしてくれます。
行った日は8月30日でしたのでもう花は完全にかれていましたが
晩夏の蓮もなかなかいいものでした。
この蓮を越えてお庭の見学路に入って行きます。
展望箇所があるのにも驚きですがなんと水琴窟が"2個"設置されているとのこと!!
二つ設置されている施設は初めてです。
展望場所です。
万葉の大地を一望です。
西塔と東塔を一緒に観られる素晴らしい場所です。
展望箇所を進んでいくと
水琴窟の石の標識が!!
随分年季の入った石灯です。期待が高まります。
ありました!!シンプルイズベストの水琴窟です。
無駄のない形状です。
そしてよく手入れされているのが分かります。
音も非常に良いです。
設置されている場所が山肌なので谷水で潤っている事も関係していると思います。
静かで涼しげで水琴窟を彩る環境も最高です。
この様な場所に"自然"に設置されています。
いやがおうにも水琴窟の水音を聴こうって雰囲気にさせられます。
やはり水琴窟というのは周りの世界観を含んだ装置だと思います。
このお父さんも家族で関東の方から當麻寺に来ていらしてたらしいのですが
當麻寺のあまりのクオリティーとポテンシャルの高さに驚いていました。
二人で意気投合して水琴窟について語り合ってしまいました。
もう一つの水琴窟にはこんな石橋を渡ります。
取り敢えずこの西南院の庭園の造りこみがすごいです。
小さなスペースの中に"浄土"が表現されているのだと思います。
これは圓光寺にも通じるものがあります。
そんな"極楽浄土"に二つも水琴窟があります。
とても有り難い物を作らせて頂いているんだと思いました。
そして二つ目。
どこまでもシンプルさを追及していると思います。
お庭の一部に溶け込んでいると思います。
関東のお父さんも聴きいっています。
音、本当に良く聴こえます。
この二つの水琴窟竹筒がありません。
そうです。ある程度離れていても水音が聴こえます。
これは意外とありません。それだけ音に自信があるんだと思います。
こんな野外で設置されていて竹筒無しで聴かす様に作っている水琴窟はあまり見た事がありません。
なかなか男前な水琴窟です。繊細さの中に無骨な感じがします。
一緒に記念撮影させて頂きました。
今回も良い水琴窟と水音を探訪する事が出来ました。
大満足の水琴窟でした。
そして改めて感じた事は水琴窟という雰囲気、『大器の器』では"潤いの場"と言っているものを
どうやって感じて頂く事が出来るか。それを含めて"水琴窟"という商品、作品を作っていかなければ
ならないという事です。
感じる事は水琴窟探訪をして毎回同じです。しかし実物、その周りの環境を実際に体感する事で
その感じている事が深く心に入って来ると思っています。
陶器製品として水琴窟を作る人間としてやはり実物を見る事は大切です。
それが製作のバックボーンになると思います。
それでは第四回はこれにて終了させて頂きます。皆様御清聴ありがとうございました。
次回の『水琴窟の"水音"を訪ねる旅(5)』は
大阪は太子町にある科長神社です。
ここは小野妹子氏のお墓があります。
そして水琴窟もあります。面白いのは町営の水琴窟なのです。
太子町が設置しているのです。行政が設置する水琴窟。面白くないはずがありません。
しっかりとリポートしたいと思います。
なぜ、ここに水琴窟なのか・・・ お楽しみに。
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