水琴窟を訪ねる水琴窟陶芸家奥田大器です。
水琴窟の水音を訪ねる旅、第9回です。
2ヵ月半ぶりの旅です。
目標は50回です。まだまだ道半ばです。
という訳で教林坊です。
誰ですか、近場や無いかいと言うてんのは。
近場でもいいもんはいいという訳で進めていきます。
【行った日 平成27年1月31日】
白洲正子の隠れ里です。
はっきり言ってこんな所に
そんな大それたお寺があるんかと思いました。
本当に普通の場所です。
古い農家の間、ちょっと山に入ったらあります。
駐車場から上がって行きますと門が見えて来ます。
雰囲気が落ち着き過ぎてます。
全く京都の水琴窟がある様なお寺と違います。
この門を潜ると結構、険しい石段を登っていきます。
横見ると自然石がゴロゴロしています。
しかししっかり手入れされている事は分かります。
荒れている訳では全くありません。
とてもいい雰囲気です。
水琴窟に期待が高まります。
この石段を登るともう一つの中門が見えて来ます。
ここまで来ると完全に教林坊オリジナルの世界です。
山と一体になった自然のワイルドなお寺です。
ワイルドに”寂び”って言うんですか?
それが渾然一体になっている気がします。
ちょっと話は逸れますが
昔、デザイナーの先生に「簡単に”侘び寂び”
と言う言葉を使うんじゃない!!」と怒られました。
でもここには”寂び”があると思います。
僕もあれから「へうげもの」を読んで
勉強したので使っていいでしょう。
話、戻します。
参考までに載せておきます。
紅葉の季節は物凄い人だそうです。
因みに行った日は僕一人でした。
その門を潜るとお寺です。
ここで拝観料を払って奥の庭園を見学します。
水琴窟もそこにあります。
因みに寺内には物凄い仏像があります。
素人が一目見て貴重な物だとわかります。
残念ながらそこは撮影禁止です。
ですので是非、実際に足をお運び下さい。
絢爛豪華とは正反対の静かな仏様のご尊顔を
拝む事が出来ます。
この中におられます。
庭園は起伏にとんだ自然のお庭です。
山、緑、自然というパワーが溢れている感じです。
とても気持ちがいい場所です。
広いわけではありません。
しかし狭さは全く感じません。
むしろ奥に入れば入る程引き込まれていく感覚です。
不思議な魅力があるお寺です。
山からのせせらぎが流れています。
自然の”一部”という事を感じます。
さらに奥に歩みを進めると
ぐるりと回ってお寺の庭に下りて来ます。
ここに水琴窟があります。
この石畳を進んでいきます。
おっと、水琴窟はまだまだです。
御本尊、赤川観音様がご鎮座されています。
急に視界にこの岩が入って来るので
少しびっくりします。
自然の中で
お庭を作ったんだなと感じさせます。
そして、水琴窟とご対面です。
やはり看板はマストです。
必ずあります。
しかし教林坊の水琴窟の驚きはここから始まっています。
この写真を撮った辺りからもう”水音”が聴こえて来ます。
こんな事は初めてです。
辺りがとても静かなのです。
その日は周りに誰もいません。
ですのでキーン、キーンと水琴窟の音が響いてきます。
驚きです!!
オーソドックスな水琴窟です。
左右に一本づつ竹筒があります。
もう竹筒が無くても響いています。
ですので竹筒で聴くのが楽しみです。
では、聴いてみましょう。
ん、
んん、
んんんー!!
とってもいい音ー!!!
もうビックリマーク三つです。かなりいい!!!
というか今まで僕の中でNo.1だった圓光寺抜きました!!
素朴過ぎる!!響きに物語を感じます!!
どういう事かは自分
でも分かりません。
しかしいい。
あまりにも良いんで自分で撮った動画張っておきます。
しかしデジカメの動画モードで撮っているので
本物の良さの100分の1も表現出来てません。
これは実物を聴いてほしい。
私の作る陶製水琴窟の新しい目標が出来ました。
目指すべき”水音”です。
素晴らしいお庭と水琴窟です。
勉強になりました。
教林坊は京都のお寺とは全く違います。
別次元です。
京都はエンターテイメントという感じです。
やはり世界一の観光都市です。
外国の方も沢山来られます。
ある意味とても分かりやすい
庭園であり水琴窟です。
ですので”堪能”するのでしたら京都。
しかし教林坊はエンターテイメントとは真逆です。
本当に時代を遡った感じです。
中世~近世のお寺ってこんなんだったんだろうな~。
と感じさせてくれます。
その雰囲気も相まって
水琴窟の水音も心に直接響いて来るのだと思います。
『大器の器』が目指すべき水琴窟が
また新たに見えて来ました。
教林坊の水琴窟、研究していきたいと思います。
皆様にも是非お勧めです。
祝日、土日しか拝観はしていないそうなので
お気を付け下さい。
実は去年の秋、平日に行って入れませんでした。
遠くからの方は気を付けてご確認下さい。
それでは今回は失礼致します。
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