水琴窟の”水音”を訪ねる旅第二回は
京都の洛北にある『圓光寺』です。それではスタート。
【取材日 平成26年 8月15日(金)】
京都は洛北地域にあります。
圓光寺は由緒ある名刹としてよく知られています。
水琴窟も有名です。
しかし私、奥田大器、
水琴窟関連の仕事をしているというのに
今回が初のお参りです。これから勉強です。
住宅地の中にポッとある印象です。
行く道も生活道路みたいです。
しかし駐車場を降りてお寺の前に行くと
上記写真の様な立派な門構えが!!
立派です。立派すぎます。
入るのに少し圧倒されます。
しかし中に入ると本当にいい雰囲気の境内への道が伸びています。
場所が山肌という事もあって自然と渾然一体になっている印象です。
観光客の方もたくさん来られていると思いますが
まったくそれに慣れている印象はありません。
むしろ洗練されている感じがします。
日本のお寺の原風景、
日本人がイメージするお寺の美しい代表といった感じです。
そう、上の文章で分かる様に奥田大器、
圓光寺の”雰囲気”めちゃくちゃ好きです。
決して自分の事をお洒落や風流とは思いませんが
こんな人間にさえ来て良かったと感じさすものがあります。
さて、道を上がって行きますと階段が、その上に
枯山水のお庭が!!
皆さん、この写真で誤解しないで下さい。
僕の写真の腕前が悪いので
実際に目にした良さの100分の1も表せていません。
奔龍庭というお名前が付いています。
奥にある建物は寺宝展示館です。
やはり京都は歴史の都です。
一私寺にこの様な物があるのかと驚かされます。
こだわりをもって手入れがされています。素人にもよく分かります。
そして奔龍庭を進み、この門をくぐると・・・。
水琴窟が!!
なんと圓光寺さんのHPによると
「圓光寺型」と呼ばれる形だそうです!!
僕も自分が作っている水琴窟を
いつの日か「大器の器型」と呼ばれる様にしたいです!!
皆様どうぞよく見て下さい。
写真5連発です。
取材した当日も沢山のお客様が来ておられましたが
水琴窟はやはり人気がありました。
形、可愛らしいですね。
小さな女の子もずっと耳を傾けていました。
そして肝心な”水音”ですが
『素晴らしい!!』僕の中でランキングが変わりました。
そしてどうすればこの”音”に近づけるのか、
そして追い越せるのか、水琴窟製作の闘志が湧いてきます。
やはり良い水琴窟に共通する音のポイントは
「響き」と「余韻」だと確認する事が出来ました。
高音の響きと長い余韻が人に水琴窟と認識さすのではないでしょうか。
少し話はそれますが
「つくばい」と「水琴窟」の違いはそこにあると思います。
もちろん、「つくばい」も素晴らしい水を使った陶製品です。
僕は「水琴窟」が「つくばい」の上だとは全く思っていません。
しかし二つは「似て非なる」ものと思っています。
何故かと言うと目的が違います。
「つくばい」は水が流れる様式を”見て”楽しむ物。
そこに水の”流れる”音が付随してきます。
「水琴窟」は水の”響く音”を楽しむ物。
水が流れる視覚的楽しみはありません。
だからこそ、その”反響音”の定理みたいなものには
こだわらなければなりません。
この二つはよく混同されがちなので
奥田大器の考えを書いてみました。
訪れる皆さん、ゆったりと時間を楽しんでおられます。
手前の竹筒に耳をあてると
より水琴窟の”水音”をより聴いて、感じる事が出来ます。
無くても充分聴く事が出来ますがやはりお勧めは竹筒です。
マイクも何も使わずここまで反響音を感じる事が出来るのかと驚くと思います。
やはり電気的変換とは違いますので当然音質が”自然”です。
女の子も耳を傾けています。
とても驚いて目がキラキラして
感想をお母さんに伝えていました。
『大器の器』の目指す形です。
十牛之庭です。このお庭がいい!!
ここで聴くから気分も自然と高鳴るというものです。
ある意味水琴窟を聴かせるための
シチュエーションの作りこみがすごいです。
水琴窟には「雰囲気」も大事という事です。
この事は「陶芸」に関わる物を作っている人間は
肝に銘じておかなければいけません。
迫力ある木!!
うちの事務所の横はこんな風にしたいです。
池があります。
庭に関する事が好きな人であれば
何時間でもいてられると思います。
この鐘で大晦日の除夜の鐘を鳴らすと
思うとこの近くに住んでいる人が
猛烈に羨ましくなります。
竹林も広がっています。
決して他の有名な京都のお寺ほど広く大きいわけではありません。
しかし水琴窟を含め「お庭の世界」が広がっています。
ゆっくりと歩いて回るべきです。
第二回『水琴窟の”水音”を訪ねる旅』、
水音堪能させて頂きました。
また音もそうですがその回りの雰囲気の
作り方も勉強させてもらいました。
まだまだこれからも水琴窟を訪ねて
『大器の器』で作る陶製水琴窟 陶琴に活かしていきたいと思います。
聴いて感じる事が勉強、商品作りの第一歩です。
頑張ります。
次回の『水琴窟の”水音”を訪ねる旅』は
東本願寺 東山浄苑です。
永代管理の納骨堂です。
ここにも水琴窟が設置しているとの噂を聞き、
音を聴いて参りました。
それでは皆様本日は失礼致します。
【お知らせ】
『純朴陶芸家 創作 大器の器』水琴窟ギャラリーを始めました。詳しい情報はこちらからご覧ください
圓光寺HPはこちら
コメント