宇宙大怪獣ドゴラはクセが凄い(特撮Ch⑫)

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ドゴラ降臨!
ついに来ました12回目。
特撮Chです。『宇宙大怪獣ドゴラ』です。
大分間が開きました。怪獣です。特撮ブログです。

前回のモスゴジに続いて製作されたのがドゴラです。
このドゴラが公開された1964年は
特撮映画史における特異点です。
年間に3本の特撮怪獣映画が作られています。
(東宝に限る)

春休み興行に『モスラ対ゴジラ』。
お盆興行にこのドゴラ。
年末(正月)興行に『地球最大の決戦』。
怪獣が地球を襲いまくった年です。
ゴジラシリーズに挟まれる形になったドゴラ。
挟んだ二作品がゴジラシリーズの中でも
非常に評価の高い作品です。

1954年の『ゴジラ』から10年。
怪獣特撮映画の円熟期です。
怪獣がコンテンツキャラクターとして
完全に成立した時代だと思います。

それでその間に挟まれたこのドゴラは
あんまり評価が高くないんです。
「変なお話」という評価がついています。
しかしですね改めて見直したんですよ。
日本映画専門チャンネルで。

「変なお話」という評価の元になっているのが
この作品”ギャング物”で”国際諜報物”みたいな感じなんですよ。
国際的ダイヤ窃盗シンジゲートとダイヤGメンと
警視庁外事課が争う話でその合間に
ドゴラが絡んで来るんです。
怪獣映画の中にその他のジャンル物を融合させているんです。
これこのドゴラ以降は当たり前になっていきますが
やったのはドゴラが初めてだと思います。
脚本家の関沢新一大先生の発明だと思います。

それまでは怪獣映画は怪獣対人、怪獣対策。
それと怪獣連れて来る興行師的な人が
物語を回すという二通りがメインだったと思います。
それがこのドゴラで新しい怪獣物フォーマットが
誕生したんです。

この後1966年からテレビで『ウルトラQ』が始まります。
年2本から週1本製作体制に入ります。
物語の幅が一気に広がります。怪獣カンブリア紀です。
ストーリーの内容も必然沢山出してこなければいけない訳です。
案外このドゴラがそのきっかけの様な気がします。
今までの東宝怪獣特撮映画と空気感が全く変わります。

そしてこの後の『地球最大の決戦』(以下チキサイ)で
このドゴラの完成形の様なストーリーとなります。
チキサイも国際諜報物なんですよ。
もっと言うと「ローマの休日」です。
ローマの休日をゴジラでやります。
このドゴラの続きみたいな話です。
ドゴラエピソード2がチキサイです。
だから宇宙怪獣繋がりでキングギドラが出てくるんだ。
ドゴラは宇宙細胞、キングギドラは金星人で
宇宙の知的生命体みたいな発展系になってるんじゃないのかな。

モスゴジの星由里子とドゴラの夏木陽介は兄弟で
その二人が力を合わせて事件解決に
挑むのがチキサイなんじゃないでしょうか。
この1964年の三作は明らかに同じ世界の中に有る。
小泉博さんだけが全部博士役で
全部同じポジションにいるんです。でも全部別人物なんですよ。

そんな事から色々と喋っています。
是非俺のドゴラへの思いの丈は特撮Chで。

それではどうぞ。

【大器の器Ch】第231話 特撮Ch⑪
『宇宙大怪獣ドゴラ』はクセが凄い

・次回の特撮ブログ(特撮Ch⑬)
『三大怪獣地球最大の決戦』はこちら。

・前回の特撮ブログ(特撮Ch⑪)
『モスラ対ゴジラ』はこちら。

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