ゲストで出ます。
純朴高校生と語る陶芸家の
奥田大器です。
明日(7日)夜7時~9時の生放送!!
滋賀の方~、3チャンネルです。
我らがびわ湖放送です。
右から左への人と一緒に出ます。
地元高校生に滋賀で働く意味を
伝えたいと思います。
皆さん、写真テロップ気付きました?
そうです庵野調です。
というわけで…、
【※第12回、先週見た映画のコーナー!!】
最近毎週末に映画館に行ってます。
映像学科出身ですから。
今度観る映画の参考にして下さい。
・観た映画
『シン・ゴジラ』
☆4.5(最高5)
・感想
私、昨日までに4回観て来ました。
普通の劇場で2回、
奈良のIMAXで1回、
吹田のエキスポの日本唯一の
レーザーIMAXで1回。
ゴジラに興味ない人も観た方がいいよ。
怪獣モノというだけで
シャットアウトになるのも解るんです。
俺もアイドル恋愛映画ってだけで
シャットアウトになる。
でも「シン・ゴジラ」は怪獣モノでは
ありません。
日本という国が巨大な生物が
首都に現れたらどう対応するか。
それだけの映画です。
それだけをシャープに突き詰めた映画です。
よくエヴァンゲリオンみたいなゴジラというけど
エヴァほどSFしてません。
ゼーレも出てこないしネルフも出てこない。
出て来るのは日本国とその政治家と官僚だけです。
ゴジラ映画シリーズの一つのテーマとして
“大人の鑑賞に堪えうる映画”というのがあります。
84年版以降はずっとそれとの調整みたいな所が
ありました。
しかしそのテーマで成功したゴジラ映画は
無かったと思います。
しかしこの「シン・ゴジラ」、
怪獣モノでは無い事を感じさせてくれる
シーンがあります。それは、
官僚同士が名刺交換する場面です。
今までのゴジラ映画で”名刺交換”するシーンなんか
一つもありませんでした。
62年のシリーズの歴史でこれが初めてと思います。
昭和30年公開の2作目の
「ゴジラの逆襲」では戦友たちが集まって
宴会するシーンがあるのですが
それ以上に我々の生活に地続きになってる事を
感じさせる場面です。
そうです、
ある意味今までのゴジラ映画は
“ファンタジー”だったのです。
どういった仕組みで飛んでるか解らない兵器や
もっと言えば”怪獣”が出てきて
最後はゴジラが海に帰って終わり。
確かにある程度怪獣映画の
“わびさび”が解ってないと
普通の大人にはきついと思います。
しかし「シン・ゴジラ」はそんな
“怪獣映画リテラシー”が無くても大丈夫です。
なにせかなり良く出来た普通の「パニック映画」です。
“怪獣モノ”とは感じないと思います。
後一つ、「シン・ゴジラ」が傑作足りえた理由。
“東日本大震災と原発災害禍”です。
これは不謹慎かも知れませんが
どうしても押さえておかなければならない点です。
多分、「シン・ゴジラ」の製作スタッフ、
出演者、宣伝を含む全ての関係者、
そして映画を観る観客全員、
皆、共通体験として
“3.11”を持っているという事です。
製作陣は多分、誰が言わずとも
脚本を読んだ段階で映画の共通イメージを
持てたと思います。
役者も演技に対する共通イメージを持っている。
観ている我々も3.11以降の
色んなイメージを元に鑑賞している。
その中で語られる希望だから
すっと胸に入って来る。
映画製作というのは
この”共通イメージ”がとても大切です。
作る方、観る方にこれがないと
ちぐはぐになっちゃう。
だから映画やTVドラマは
“時代の鏡”と言われるのです。
時代と対話できるクリエイターが
名監督や名脚本家、名役者に
なっていくのです。
昭和29年公開の第一作「ゴジラ」は
終戦からたった9年後に公開されました。
日本の各都市への空襲、
300万人の戦没者、
広島、長崎の原爆、
その他にも伊勢湾台風や第五福竜丸事件
という社会の状況があって
あれだけの作品になったと思います。
日本中に共通イメージがあった。
時代性が傑作を作ったと思います。
この「シン・ゴジラ」は”3.11″から5年。
あくまで少しだけ、ほんの少しだけですが
映画として表現する意味が
出てきたんだと思います。
だからあの豪華な出演陣になったと思います。
石原さとみも3.11を体験した者として
出演しなければいけないと思ったのでは
無いでしょうか。
菊川玲や吉岡美穂では無くて、
月9で今現在主役を張れる
石原さとみが出演する事の
ゴジラ映画の意味を我々ファンは
噛み締めなければいけない!!
この夏、後4回位観に行こうと思います。
それと、
普通の映画館だと画面の端がちょっと切れてます。
立川のモノレール基地での矢口とカヨコのシーンで
普通のスクリーンだとカヨコ切れてます。
IMAXだと映ってます。
せっかくならIMAXで観るのがお勧めです。
IMAX上映は8/10まで。
後、あのテロップは皆、庵野秀明のモンと
思ってるけどあれは岡本喜八や市川崑が元ネタです。
若いファンは岡本喜八を観ろ!!
「日本の一番長い日」、「沖縄決戦」が
「シン・ゴジラ」のある意味元ネタです。
後、押井守と「コンタクト」も入ってる。
そういう意味でも
庵野秀明の本領発揮です。
オタクにも堪らんもんになってます。
超お勧めです。
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