信楽『大器の器』が考える”水琴窟”の定義

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陶製水琴窟を作っている
水琴窟陶芸家、奥田大器です。

水琴窟陶芸家と名乗っていますから
自分なりの水琴窟の定義があります。
本日はそれをお話したいと思います。

『大器の器』の水琴窟『陶琴』において
製作のルールは一つです。

ちゃんと水を水滴にして落とす事です。
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茶色い素焼の容器から下の共鳴容器に
落水させて水琴窟の”水音”を出しています。

その時に”粒”として
独立させて水を落とす様に決めています。

水滴の弾く音が水琴窟の音であると
『大器の器』では定義しています。

水を単純に循環させて
上から下に落としている物とは
区別しています。

確かに”水琴窟”という物には
明確な定義、決まりはありません。

水滴にせずに流し落としている物を
水琴窟と言っても何の問題もありません。

ですのでこれは、
『大器の器』のルールです。
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私、奥田大器は
水滴にする事が水琴窟を名乗る
最低のルールと思っています。

水滴が弾ける音と
流水の音は全く別物です。

どっちが良い、悪いと言っている
訳ではありません。

好みの問題ですし、
どちらにも長所、短所があります。
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しかし各所の水琴窟を見て、聴いて
感じた事ですが、
僕は水滴にして落とす方が
より水琴窟としての”水音”になると思っています。

この水滴の弾ける”水音”が
『大器の器』の最大にして唯一のこだわりです。
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この水滴にする技術だけは
変えるつもりも負けるつもりもありません。

水滴が落ちて弾ける事が
“水琴窟”である事だと思っています。

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