本日は『大器の器』の水琴窟の一部分を製作しに行きました。
ですのでその製作工程をご紹介致します。
上写真は信楽窯業技術試験場(以下試験場)です。我が学び舎です。
私、奥田大器04年の春から06年の春まで二年間研修生としてお世話になりました。
施設ネームプレートも勿論陶器、信楽焼です。
今も技術全般の相談事や設備機器を貸して欲しい時はお世話になっています。
この試験場でうちの水琴窟の”ある一部分”を作っています。
“ある一部分”とは『大器の器』の水琴窟『陶琴』の透水器の元になる”土”です。
透水器とはこれです。
手で持っている器です。
この透水器、わざと水漏れする様に焼き上がった時に細かい穴が沢山開いている状態にします。
そうすると水を入れるとこんな風になります。
じわ~っと水が表面を滴り落ちていきます。
この水の量を調整することによって陶製水琴窟『陶琴』の”水音”の元になる水滴の調整をしています。
陶土(粘土)にある”原料”を混ぜていきます。
その原料は企業秘密です。入念に割合の重さを量ります。
この”原料”の多い少ないで透水器から滴り落ちる水滴の量が変わります。
すなわち”水音”の音域、落ちる時間の間隔が変わってきます。
水琴窟(陶琴)の性質を左右する重要な作業です。
それらをこの機械、その名も「ラクネール」で混ぜていきます。ナイスネーミングです。
これが無いと手で捏ねて混ぜていかなければなりません。
最初はそうしていたのですがあまりの重労働に心が折れました。
文明の利器を使う事にしました。因みに1時間290円で貸してくれます。
290円であの重労働から解放されるのです。
土と原料を放り込んでスイッチ入れて後は見てるだけです。
歯が鋭いので絶対手を入れてはいけません。質感を確かめる時には必ずスイッチを切りましょう。
しばらく土がいい感じになるまで待ちます。
いい感じになりました。
そしたら写真の端に見えているしゃもじですくっていきます。
ビニール袋に入れて”土”完成です。
ビニール袋は2枚重ねじゃないと破れます。
全て土をこそげ終わったらこんな状態です。
ここからが大変なんです。そう、綺麗にして戻さなければいけません。
原状回復は社会人として当然の行為、来た時より美しくしろとアメフト部では教えられました。
どうです。嘗めれそうでしょう。
大体、混ぜるの20分、掃除30分です。
ちゃんとお金を払って使わせてもらいます。
領収書もちゃんと頂きます。
そんなこんなで透水器の”土”は出来上がります。
ここからやっと成型作業に移ります。
陶器を作ると言うのはロクロを挽く、施釉する、窯に入れるだけではありません。
こういうところから始める場合もあります。
ま、使う量が多ければ原土屋さんに頼むのですがまだまだ『大器の器』の水琴窟陶琴
そこまで育っておりません。
と言うか、どんどん出て行くからといって業者さんまかせにはしたくありません。
今まで作って来たこだわりがありますから。
多分・・・おそらく・・・かなり高い確率で・・・水琴窟が売れたからといって・・・
この土調合作業を他人任せにする事は・・・ないと・・・思い・・・ます。
高い確率で・・・。
本日は失礼致します。
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