どうも焼物屋です。
焼物屋の奥田大器です。
水琴窟も作ってるんだぜ。信楽焼で。
連日機械ロクロで土を押し、石膏型から取り出した素地を削り、仕上品がまとまったら窯詰をしています。その工程の最中に家族(社長)、職人さんらが行う別の工程も沢山あります。
焼物屋は分担作業です。全てを一人で行っている訳ではありません。それをするのは陶芸家(作家)さんです。大器の器(壺八)は沢山の職域に分かれています。
窯元(メーカー)はそれぞれ得意分野があります。専門にしている所もあります。昔から作り続けている商品もあります。そのノウハウを元に新しい商品を製作もします。
新しい商品を作りたいです。私達は陶器メーカーです。メイクする人と自分で名乗っています。そう名乗る以上想像の枠を超える物を作る事が使命な気がします。
そんな簡単にアイデア、方向性、閃き…やって来ません。しかしそろそろ何か新しい方向の陶器を作りたいです。絶賛閃きを待っています。募集もしています。募集っていうのは人から貰うという訳ではなく見る物聞く物触れる物に何かヒントがないかと脳ミソビンビンに開けている状態です。
まあ、そんな簡単にはやって来ません。舞い降りては来ません。舞い降りて来るとか言ってる時点でその認識は思い違いです。新しい商品アイデアというのは日々の積み重ねです。薄皮を剥ぐ様に自分の仕事を毎日やる。これは一体何の意味があるのだろうと頭に浮かんでも数をこなす。繰り返し同じ作業をする。そんな中いつしか基礎技術、基礎知識を体に馴染み込ます。
それらを経て自ずと自分の置かれた状況では何を作る事が可能か。それが見えてきます。そうすると単純な思いつきのアイデアや閃きに惑わされる事がなくなります。そして新しい商品アイデアに辿り着くのです。…いや、間違いです。それ位では辿り着きません。その程度では出てや来ません。焼物の神様はしみったれです。こちらの出来る事全てを差し出してもほんのちょっとしか見返りはくれません。
【大器の器Ch】
水沁み出しラジオ4月号