窯詰してます。
純朴窯詰が全ての基本陶芸家の奥田大器です。
大の男が三人で二日使って窯を詰めます。最近は小さな商品(小物商品なんて呼ぶんですけど)の注文が多いです。急須や湯飲み、食器類。コロナ禍で注文のある商品も変化があります。明らかに”小さな商品”が増えました。ステイホームに絡んでネットでよく動く商品なんだと思います。
細かい商品ですので詰めるのに時間が掛かります。うちの窯は傘立てや水鉢、大壺なんかを焼くのに適したサイズなんです。昔(お祖父ちゃんの時代)はそういった”大物陶器”によく注文がありました。時代が移り変わります。
窯は満タンにしないと良い焼成具合になりません。それに不経済です。隙間があるのは良くない。ですので満タンに詰めるのですがそうすると必然的に沢山の量が必要です。”大きい窯”を”小さい商品”で満タンにするので窯詰作業に時間が掛かる様になります。窯詰までの商品を詰める分作るのも時間が掛かります。
3人のおっさんがぜえぜえ言いながら詰めています。
どこかでうちの商品を見た時はそんな事にも少し思いを馳せて、おっさん3人を心の中でリフレインして頂けたら嬉しいです。
社長自ら土瓶に模様入れです。社長も歳を取りました。歳を取れば取るほどこの模様の種類が増えています。なかなか時間が掛かりますこの工程。速く書いてくれよと心の中で呟きながら横で出来るまで突っ立ってます。いい色で窯から出て来て欲しい…。
陶器屋や陶芸家には養成機関みたいな物はありません。陶芸家ならば弟子入りしたり。陶器屋として後を継ぐならそのまま家に入る場合もありますし陶芸学校や各地の試験場、京都なら訓練校に行ったりします。でも養成機関なんて感じではないんです。そんなめちゃくちゃきつい縛りがある訳でもありません。技術やノウハウを習得するのは自分次第みたいな感じです。
NSCという吉本興業の学校があるでしょう。タレントスクールですね。ダウンタウンが一期生で今や東京と大阪で毎年1000人以上のタレント志望の人間が入ってくる巨大タレント養成機関です。その東京校17期生について飛んでもない動画を見てしまったんです。ナイツの塙さんがラジオで喋っていて僕も見たんです。取り敢えずその動画のリンク張っておくので是非見て下さい。2時間あります。
ザ・エレクトリカルパレーズ、通称”エレパレ”について漫才師のニューヨークがどんどん掘り返していく映像作品です。このエレパレっていうのがNSC内の学生が作った”チーム”なんですよ。なんでチームかと言うと別にTV番組の企画とかそれこそコント番組のユニットとか全く関係無くNSC内の”イケてる奴ら”がノリで作ったチームなんです。
凄くないですか?普通こんな事しないと思うんです。芸人になろうと思ってる人ってそういう学園祭ノリやサークル感覚みたいなものが嫌いな人達だと僕は勝手に思ってたんです。そのエレパレでオリジナルTシャツやテーマソングを作ったりしてるんです。その東京校17期内で養成期間中ブイブイいわしてる存在だったらしいんです。普通の高校生や大学生のイケてるグループ感覚みたいなもんと変らないんですよ。そこにかなりショックを受けました。そういった物が嫌い、むし嫌悪してる人達が芸人の門を叩くとばかり思っていたので。
人が集まる所ってそんな変わらないんだなとしみじみしました。NSCという無頼、お笑いの猛者の集まりの中にもカーストがしっかりと存在している。人間がする事はそんな変らないのかもと感じます。
驚愕の2時間です。是非上のリンク先から見て欲しい。ここ数年で一番のサスペンスドキュメンタリーでした。2時間一気に見てしまうと思います。
【大器の器Ch】
大型陶琴(水琴窟)の水音